見ていたアニメと見ているアニメ(2023年1月)

 今日現在までのアニメの感想とか。前回はあちら

 アイドルと百合とスポーツはそこまで好きじゃないなというのを確認しつつ、見るアニメをだいぶ整理してしまった。異世界ものが意外と残った印象。

 

 

見ていたアニメ

『デリシャスパーティ♡プリキュア』

 通してみると、女の子が中心のプリキュアで、いかに男性を描けるかということに挑んだ作品だったのかなと思う。

 同じニチアサの戦隊やライダーではなく、プリキュアだからこそ描ける男性像を模索したと言ってもいいか。伝説の戦士プリキュアに憧れ、美容に気を使うローズマリーや、部外者であることを意識しながらも、自分にできることを探し続けたブラックペッパーの姿が象徴的だけれども、ラスボス・フェンネルの動機が亡くなった師匠への重すぎる感情というのも、それはそれで等身大の人間らしい男性の姿を描けていたと言えるかもしれない。フェンネルの動機は1年を通したシリーズものの悪党が掲げる動機としては弱いようにも感じたが。世界の征服や破壊ではなく、師匠からの承認の証を求めてプリキュアと戦い続けた悪党というのもわりと珍しい方では。でもHUGっと!プリキュアのジョージは、一応主人公のはなを死なせないために世界の時間を止めようとしてたので、個人に対する感情で動いていた悪役という意味では共通するかな。

 女児向けのアニメで変身する男性キャラクターというと、セーラームーンのタキシード仮面が有名だけれど、直近ではミュークルドリーミーの朝陽がうまく物語に男の子を取り込んでいた例だと思う。今作の拓海も主人公の女の子にほのかな恋心を抱く幼なじみの男の子という立ち位置がミュークルの朝陽とよく似ていた。幼なじみというのはキャラクター同士の出会いを設定しなくていいから、扱いが楽なのかもしれない。ボーイミーツガールから関係を構築する話を入れると恋愛的な側面が強くなりすぎるというのもあるかも。

 25話のスピリットルーは妙な人間臭さと機械的な合理性が同居した面白いキャラクターだったけれど、その後すぐに石を抜かれて感情をなくしてしまったのが残念だった。てっきり今後の展開への布石なのかと思っていたのに。ナルシストルーやセクレトルーもそうだけど、敵幹部の背景をもう少しちゃんと描いても良かったんじゃないかと思う。何となくそれっぽい背景しか描かれなかったために、更生する場面もなんとなくそれっぽいものにしかなっていなかったような気もする。

 31話、金大中事件。さすがに人に向けて必殺技は撃たなかった。悪役王子が散財好きでイースキ島か。お姫様はマイラブのマイラや。離れていてもテレビ電話(テレビ電話ではない)でつながれる、というのがコロナの時代のアニメという感じ。

 37話、文化祭回。因縁の深いナルシストルーとあまねが、意図せずお互いのために得意技能を活かすという、間接的な善意みたいな展開が良かった。あまねの母は京都あたりの出身だろうか。

 38話、パンゴハンメンルイが時間遡行したし、やっぱり今年のプリキュアはアイドルタイムプリキュアだったのでは。

 40話はよい最終回だった。仲人はあまねに頼もう。

 劇場版は、楽しそうな新施設やイベントが出てきたらプリキュアが壊すというプリキュア映画にありがちな展開だった。あらすじとしては一人でデストロンを滅ぼしたライダーマンの暴走を止める話だったかもしれない。あとミサイル映画だった。悠木碧はだいぶキュアグレースの声を忘れてる感じがした。

 

見ているアニメ

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』

 人があんまりLOSTしなさそうなウィザードリィっぽさもあるダンジョンもの。4コマ漫画みたいなショートショート連作。便利屋として働いていた斉藤さんがトラック転生した先で鍵開け技能を活かして宝箱の鍵開け役として活躍するはなし。パーティにフェアリーがいる。フェアリー用にカバンを作ってやったりとか、生活感に満ちた描写が多くてダンジョン生活ものが好きな自分としてはわりと好み。エルミナージュとかはフェアリーを種族として選択できたっけ。あれもダンジョン内でお茶会したりと生活感の高いゲームだった。魔法使いが耄碌してるからモーロック、呪文を忘れるから呪文記憶係がサポートする。名前はタイムマシンのあれよりもウォーロックのもじりの方かな。

 

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』

 異世界からの勇者召喚に巻き込まれて一緒に召喚され、イオンネットスーパーで買い物する能力を手に入れた一般人の主人公が面倒事を避けるために難民として放浪する話、かな。ネットスーパーで塩や胡椒を仕入れて売り捌くだけで生活できるので、そこまで苦労はしなさそうな雰囲気。大飯食らいのフェンリルが押しかけてきて飯をタカってくるところまで含めて異世界転生版の狼と香辛料みたいな雰囲気がちょっとある。スーパーの買物だと食品包装や空き缶空き瓶とかのゴミが超大量に出るはずだけどそれの処理はどうするんだろうと思っていたら、どうやら後でスライムが仲間になって一挙に処理してくれるらしい。ネットスーパーが開けているということはブラウザ機能があるということなので、うまいこと工夫すれば阿部寛のホームページが開けるのではないかと思ったり。

 

『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん』

 タイトル通りのものが出てくるアニメ。転生しないで動いているゲームを外から観察して助言する悪役令嬢もの。はめふらのような悪役令嬢になってしまったのでどうするかという話ではなくて、悪役令嬢本来の人格をどう救うかという方向の話。悪役令嬢転生おじさんなんかもこの方向を模索してたりする。ラブコメを輝かせるのは優秀な仲人役の存在だというのを実感できる作品。アニメとしての出来はそれなりというか古さを感じさせてちょっと野暮ったいけど、元の話の良さで見られる感じがある。虚構推理も漫画版の絵の良さをアニメで活かしきれずにちょっと残念な感じだったけど、それと似た印象。なので漫画版を読んだほうがストレスフリーかもしれないと思ってそっちを読んでしまった。ラブコメ群像劇としてとても面白い。ただ、アニメの進むテンポがかなり早いので、漫画化している部分を追い越しそうな雰囲気。

 

『英雄王、武を極めるため転生す 〜そして、世界最強の見習い騎士♀〜』

 タイトル通り。前世で政治は散々やったので今世ではひたすら強くなることだけに集中しようというバーサーカー女の子が主人公のお話。「大きな物語」に背を向けるという意味ではとんでもスキルと近いところがあるかも。ホビージャパンから原作が出ていて、キャラデザやOPなんかからはクイーンズブレイド的な雰囲気も感じさせるので、当初は石鹸枠的な話なのかなと思ったりもしたのだけれど、今のところ主人公がバーサーカーすぎてお色気要素と無縁なのがちょっと面白い。気楽に見られるアニメ。

 

『アルスの巨獣』

 槍持った男が女の子を助けるために帝国の船に大穴あけて沈めるグラブルっぽいデザインの未来少年コナン。キャラクターの動きのコミカルさからも宮崎駿を意識している感じが伺われる。EDがZガンダムっぽい。ミャアは、カラーリングと中の人から、あおぞらマーチを着たみれぃをホビット化したような雰囲気がある。

 

『大雪海のカイナ』

 「だいせっかい」じゃなくて「おおゆきうみ」。雪っぽいけど本当に雪なのかなあれって感じの白っぽいなにかに覆われた海ばかりの中に軌道樹という超でかい木が点在している惑星が舞台のお話。アニメオリジナル作品だけど、原作が弐瓶勉で、雰囲気的にも人形の国みたいな最近の弐瓶勉っぽさが強く出ている。序盤はまだ物語がちゃんと動き出しておらず、視聴者へ向けて世界を観光案内している段階なのと、人形の国が正直あんまり面白くなかったのでどうかなと思っているところ。

 

『魔入りました!入間くん』第3シリーズ

 収穫祭編。既に原作を読んでいるのでざっと流し見している程度。

 

『にじよん あにめーしょん』

 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のショートアニメ。楠木ともりはこれをもって優木せつ菜役を降板することになるのだろうと思う。病気なので仕方ないこととはいえ寂しい気持ち。アニメとしてはまあ可もなく不可もなくといったところ。特筆することがあるとすれば高咲侑がついに歌ったぞ、ということくらいだろうか。