ふじさんへ行った話

 ふじさんへ行ってきました。行きが須走ルートで帰りが吉田ルートです。詳しい話はDG-Lawさんのブログとかを読んでください(丸投げ)。

 

 

 今回はバスタ新宿から高速バスに乗り、御殿場駅で路線バスに乗り換えて須走口へ向かったのだけれど、御殿場駅では降車した場所と次に乗る路線バスのバス停が駅を挟んだ反対の所にあって、そのせいで乗り換えのバス停を探すのにしばらく右往左往した。あとになって考えると、事前にストリートビューでバス停の場所をチェックしておくべきであった。

 

 須走ルートのスタートとなる2000m地点、5合目の山小屋。ここでご飯を食べてから出発した。

 

 きのこクリームパスタ。きのこがでかい。これから登山することを考えてなのか、やや塩味が強め。

 ご飯を食べながら山小屋の人といくらか話をした。富士山の入山料について尋ねると「保全協力金(強調)」は「強制ではない(強調)」が、一人1000円であると教えてくれた。入山料ではないということは関係者にとってはそこそこ重要なポイントらしい。

 出発前に涼風さんが金剛杖を購入。あおいルート or ここなルートへと分岐するフラグを立てていた。

 

 関所で入山料の支払いや登山届の提出などのイベントをこなして出発。

 

 最初の方は普通の山道が続く。

 

 この日は雲が多かったせいで直射日光にはあまり当てられなかった。左手奥の三日月状の湖が山中湖らしい。

 

 6合目、2400m。登り始めて最初の山小屋。涼風さんの金剛杖への焼印イベント(1回300円くらい)が発生するので、山小屋では自動的に休憩となる。あとから考えると、こまめに小休止する理由ができてよかったかも。

 ここまでは半袖で登ってきたけれど、さすがにやや涼しくなってきたのでここで長袖とフリースを羽織る。

 

 まだまだ緑が続く。とはいえ足元はしっかり溶岩なので、火山を登っているんだなという感じがする。

 涼風さんの金剛杖が面白そうだったので、登山の途中で一度自分のストックと交換してもらった。普通のストックと違って持ち手が固定されていないので、状況に応じて自在に持ち手を変えられるのは使っていて面白い。普通のストックは滑らないようにグリップがしっかりしているけれど、金剛杖は逆に手の中で滑らせながら使うような感じがあった。登山用品として有用かどうかの判断はよくわからない(そもそもストックがちゃんと登山の役に立ってるのかよくわかってないので)けど、使ってて面白いアイテムだとは思う。

 

 本6合目、2700m。

 

 このあたりから霧が濃くなってきた。たぶん雲の中に突っ込んだんだと思う。やや雨っぽくなったので小休止してザックカバーや雨具を着けることにしたのだけれど、雨具を着け終わった途端に雨が止んだ。

 

 段々と植物が減っていく。

 

 斜面を平らに撮ってみるシリーズ。

 

 雲が切れて再び下界がよく見えるようになった。

 

 7合目、3090m。深呼吸をしたり口笛を吹いたりし始める高さ。

 3000mを超えたあたりから空気が薄くなるのがはっきりわかる。これ以上薄くなると頭痛が起きそうだなという感触もあった。いつもの調子で歩いているとすぐにバテてしまいそうで、相当に意識してペースを落とさなくてはならないなと感じた。そういう意味で、今回は初心者枠の涼風さんが坑道のカナリア全体のペースメーカーとしての役割を果たしてくれたのは非常にありがたかった。

 

 少し登って本7合目の山小屋の手前。ここから下を見ると、

 わりと近くに7合目の山小屋が見える。上昇負荷が強くなる空気が薄くなって高山病の症状が出やすくなる3000m付近からは、山小屋同士の距離が近くなる。

 

 本7合目、3200m。これまでに登ったことがあるのが2500mまでだったので、3000mを超える山に登ったときに高山病がどうなるか不安だった。ソロ登山でいきなりアルプスの高いところへ行ってしまって高山病でやられたりしらいろいろ悲惨だなあとの思いもあって、今回複数人で富士山に行って高山病の反応をテストできたのはよかった。(まあ、結果として自分は高山病の症状があまり出なかったわけだけれど)

 

 

 本7合目から少し上がったところ(とはいえ空気が薄いので少し上がるのがけっこう大変)にあるのが本日の宿泊地点、8合目、3350m。

 

 8合目の山小屋の様子。

 

 天皇も泊まったことがあるらしいが、ついこの前まで皇太子だったのでまだ表記の更新がされていない模様。通った道もプリンスルートと呼ばれているが、いずれはエンペラールートとかに改名するのだろうか。

 

 夕ご飯。食ったら寝る。

 

 山小屋は快適だったのだけれど、山小屋にたどり着くまでにあんまり疲れなかったせいか全然寝付けなかったのがちょっと困った。たぶん寝れたのは23時とかそのへんだったんじゃないかという気がする。起きたのが1時半ごろだったので2時間か3時間くらいしか寝れてないことになる。そのわりにあんまり疲労感も感じなかったのは初めての富士山でテンションが上がっていたせいかもしれない。

 普段労働(デスクワーク)してる日だと、18時くらいにはへとへとになって布団に入ればすぐ寝れるくらいには疲れるので、やはり労働は健康に悪い。

 そんなこんなで起きてから朝ごはんのお弁当を食べていたら頬付さんが合流したので2時頃に全員で出発。

 

 夜の撮影失敗シリーズ。

 朝(というか丑三つ時だけど)は星空もきれいだったし市街地の夜景も素晴らしかったので、夜景を撮影する方法を調べておけばよかったなと少し後悔した。道中の光の行列もちゃんと撮りたかった。

 暗い中をヘッドランプのみを頼りに歩くのが不安だったけれど、実際に歩いてみると、周りの人がみんな光源を身に着けているので、そんなに暗さを感じることはなかった。

 頂上の手前辺りにちょっとした岩場があったので、ついつい楽しくなって同行者のことを忘れてひたすら登ってしまった。

 

 日の出前の登山道。日が昇る前に頂上にたどり着けるかやや微妙な時間だったけれど、行列の進み方が意外と早く、結果的にそれなりの余裕を持って登頂することができた。

 

 鳥居をくぐればゴール。

 

 

 夜明け前の瑠璃色の空を見ると、なんとなくキャベツのことを思い出しませんか?

 

 この日は月の出が遅かった(有明月というのかな?)ので、はにはにどころか月を追いかけて日が昇ってくるような感じだった。

 

 場所取りをする人々。

 

 出た。

 

 とにかく人が多い。

 

 富士山の剣ヶ峯と測候所。

 

 一通り朝日を見たあとは火口の周りをぐるっと一周。

 頂上は流石にやや寒くて、止まっていると冷えてきそうな感じがあった。それと、高山病の症状なのか寝不足だからなのかわからないが、猛烈に眠くなってきた。富士山の頂上はあんまり長居するところじゃないと思う。

 火口のお鉢めぐりが終わったあたりで頬付さんの体調が思わしくなかったのでDGさんが付き添って先に下山することに。一方で涼風さんの方は足の疲労が極度に達していたので、こちらは自分が付き添ってゆっくり下山することになった。

 

 下山は吉田ルート。下山道は輸送用に改造されたブルドーザー用の道を兼ねていて、途中で数台のブルドーザーとすれ違った。

 物資を運搬するブルドーザーを見ながら、やはりキャタピラ付きのはたらく乗り物は転輪もついてるし、はたらくくるまの仲間だよなと思ったりした。しかし車輪で動くものは車という考え方で行くと、はたらくくるまカテゴリーに大量の電車が流入してくることは避けられない。はたらくくるま問題は意外と多方面に根が深いのかもしれない。

 下山途中に一度ショベルカーが通せんぼして登山道の整備を始めたことがあった。作業自体は五分ほどで終わったけど、このまま作業が終わらなかったらどうしようかと思った。

 涼風さんがブラックホール降着円盤をきちんと描写した放課後のプレアデスはSFアニメとしてもっと評価されるべきという話をしたので、自分はダイソン球をきちんと描写したふしぎ星の☆ふたご姫はSFアニメとしてもっと評価されるべきという話をした。

 

 ゴールの吉田ルート5合目。 

 下山道が吉田の登山ルートと合流するあたりからは平日にもかかわらずものすごい人出で、これは須走から登って正解だったなと思った。須走ルートは行きのバスから登山道から全てにおいてすいていて快適なのでみんなもっと須走ルートを使ったほうがいいと思う。

 この後バスで麓まで降りて(ここでもバス停を探すのにしばらく右往左往した)先行する二人と合流し、帰りに温泉に浸かってから帰宅した。

 帰りの電車でDGさんと中央線特急の指定席システムがいかに欺瞞に満ちているか、というようなことを話したりした。

 

おしまい。