歩いた記録

 

発端

 去年、伊豆大島を自転車で回った際に三原山にも登ってみて、久々に山に登るのもいいかなあと思ったりした(伊豆大島が坂だらけで自転車で坂を登るのに懲りたというのもある)。

 

3月:陣馬山から高尾山

 そういうわけで3月に陣馬山へ。10年位ぶりの登山だったので、まずは手慣らしに高尾山だけに登るつもりだったのだけれど、わざわざ遠くまで出かけて行って高尾山だけ登るのも芸がないというかつまらない気がしていまいちテンションが上がらなかったのと、なんとなく陣馬山の馬が見てみたい気がしたので結局陣馬山から高尾山まで歩くことにした。

 

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 今回のルート。陣馬高原下から陣馬山へ上り、明王峠、堂所山、景信山、小仏峠、城山を経て高尾山へ至る。

 この日の目標は「ダメでもともと」「諦めが肝心」「引き返す勇気」。

 

 高尾駅からバスに乗って陣馬高原下バス停へ。どんどん山奥に運ばれていくので、ほんとに高尾駅まで歩いて帰ってこられるのだろうかとひたすら不安になる。ちょうどお彼岸の時期だったので、途中の霊園のあたりまではバスは満席で大混雑だった。

 11:30位にバス停到着。下調べとか何もしてこなかったのでまず登山口が見つからず途方に暮れる。少し歩いてみてだめだったらバス停まで引き返して次のバスで帰ろうと決意して当てずっぽうで歩きはじめた。

 

 11:40頃。登山口らしきところを発見して一安心したところ。

 

 その10分後。予想以上に坂が険しくて早くも帰りたくなってきたところ。加齢、運動不足、無謀な計画、ハイキングコースとは一体、などのキーワードが脳裏をよぎる。動悸が激しく、呼吸も苦しくなり、人類は坂を登るようには作られていないのではないかなどと考え始める。

 今にして思えばペース配分を考えずに平地と同じペースで坂を登ってたような気がするので苦しいのは当然というような気もする。根っこがいっぱいあったので足元は安定していて歩きやすかった。

 

 今回の目的の一つ、例の馬。

 そんなこんなで途中ちょくちょく休憩したり挫折したり心を折ったりしながらも12:30くらいに陣馬山頂上に到着。頂上にはかなりたくさん人がいた。こいつらみんなあの坂登ってきたのかと思うと改めて自分の体力の無さに絶望するなどした。

 ちょうどお昼時ということもあってあちこちでバーナーで調理している人がいた。

 

 頂上の景色。

 まだ腹も減ってなかったので適当に散策したらそのまま次の山へ。

 

 霜柱とか見たの久しぶりかもしれない。

 陣馬山以降はわりと道も整備されていて、尾根歩きということもありほぼ普通の道を歩いている感じだった。これならまあなんとか高尾山まで行けるかな、とやや前途に希望を見出す。

 

 

 13:00ごろ明王峠、14:00ごろ景信山に到着。

 景信山でなんとなくお腹減ったような気がしたので羊羹食べて、ちょっと迷ってからお茶屋さんでなめこ汁を食べた。帰ってから調べたら、ここのなめこ汁はそれなりに名物だったらしい。たしかになめこが大きくて美味しかった。

 

 景信山はわりと景色が良かったような気がする。

 

 

 14:40ごろ小仏城山、14:55ごろ一丁平、15:20ごろ高尾山。

 高尾山に着く頃にはさすがにちょっと足も痛くなってきて、さっさと帰りたい以外の気持ちが消失していた。

 

 化学兵器スギカフンをばら撒き都民を花粉症で苦しめんと画策する悪の秘密結社の構成員リスト。

 ちょっと小高いところに行くとどこにでもある気がする富士講とか修験道とかの神社を見物しつつ面倒なので1号路をひたすら下る。ヤマノススメの聖地をきちんと巡礼しようなどという気はとうに消え失せていた。足痛いしはよ帰りたい。

 

 16:20ごろ下山。地図調べたらそんなに距離もなかったのでJRの高尾駅まで歩くことにする。16:50ごろ高尾駅到着。疲れた。

 

 この日はトータルで5:20くらい歩いていたらしい。

 今回の服装は上はシャツ+ジャケット+フリース。下はジーンズ、靴はスニーカーでカバンはショルダーバッグという街中歩くのと殆ど変わらない格好だった。

 坂を登り始めると暑くなったのでジャケットとフリースは脱いでいることが多かった。

 他の人に比べると歩くのは速い方っぽい感じだったので、ガイドとかに書いてある想定時間で計画組めばそれなりに余裕持って動けるんじゃないかなという感触を得て、それなりに自分の体力に対する自信を取り戻せた。

 

 

4月:横瀬二子山から武甲山

  高尾山でチュートリアルをこなしてそれなりに自信をつけたので、今度は秩父武甲山に行ってみることに。ただ、調べてみると武甲山の登山口は最寄りの横瀬駅から歩いて1時間くらい歩くらしい。いいだろう1時間程度歩いてやろうじゃねえかとも思ったけど、よくよく調べてみると横瀬駅の隣の芦ヶ久保駅からすぐの二子山というところから尾根伝いに武甲山まで行ける模様。

 どうせ行くんなら武甲山だけ登ってもつまんないし、二子山から歩いてみるのも面白かろうということで、芦ケ久保駅から尾根伝いに武甲山まで上がって浦山口駅で帰ることに決定。距離的にわりとハードっぽい気もしたけど、まあダメなら途中で帰ってくればいいやということでとりあえず行って見ることにした。

 

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 今回の予定ルート。芦ヶ久保駅から二子山、焼山、武川岳、妻坂峠、大持山、小持山を経て武甲山に登り、浦山口駅へ降りる。

 武甲山を正面から側面にかけてぐるりと見渡しながら歩くちょっと面白いコース。

 最近知ったのだけれど武川岳から名栗方面(右下)ヘ向かい、伊豆ヶ岳から飯能アルプスと呼ばれる尾根道を歩いていくと多峯主山天覧山を経て飯能まで行けるらしい。

 

 この日は寄居駅からの出発。秩父鉄道御花畑まで行き、西武秩父で乗り換えて芦ヶ久保駅まで向かう。天気は非常に良かった。

 

 秩父鉄道鉄道むすめ。かわいい。

 

 西武秩父駅から武甲山を望む。なんとなく、ラダトームから竜王の城を見るような気分。

 

 8時40分ごろスタート地点の芦ヶ久保駅に到着。ちらほら登山客の姿が見られる。

 

 二子山登山開始。

 

 

 9:40ごろ二子山雌岳、9:50ごろ二子山雄岳到着。ロープを伝って登るような結構急な坂や岩をよじ登るようなところもあったのだけれど、写真撮るの忘れた。先は長い、ちゃっちゃと行こう。

 

二子山から焼山へ向かう途中。秩父盆地がよく見える。下の写真はあの花の橋。

 

 焼山へは10:20ごろ到着。実は武甲山の後ろ側が普通の山になってることを知らなかった。てっきり全部ピラミッドになっているものとばかり……。

 

 

 11:05ごろ武川岳、11:30ごろ妻坂峠。このへんはわりと歩きやすかったような気もするけどあんまり良く覚えてない。時間だけは写真に記録されているのでだいたい正確。

 

 北側は秩父盆地だけど、南側にはこういう感じの山がずっと続いている。

 

 12:30ごろ大持山に到着。

 

 大持山は山頂が狭くて、ここだけ人口密度が高かった。左奥の人はアンテナを持ってきてアマチュア無線をやっていたらしい。おなか空いたのでここで昼食。

 

 

 

 さまざまな道の様子。道ってなんだっけ、という気持ちになってくる。大持山から小持山にかけては岩場が多く、落ちて亡くなった人も居たりしたらしい。

 そういえば、このへんで足がつって、どうやっても治らないから、しばらく足がつったまんま歩いてた。日頃の運動不足が祟ったかな。

 

 このあたりまで来ると、武甲山のピラミッド面はすっかり見えなくなる。たぶん茶色と緑の境目がこれから登る登山道。

 

 

13:15ごろ小持山、13:45ごろシラジクボ到着。さすがにちょっと疲れてきて、武甲山登るのどうしようかなとか考え始める。

 

 考えながら歩いてたらいつの間にか登り始めていた武甲山の様子。普通の道を歩いているはずなのにやけに疲れるなと思ってちょくちょく休憩を挟んでいたのだけれど、改めて見ると結構急な坂だな。

 ここをてっぺんまで登りきれば、

 

 

 神社があって、その先に頂上がある。14:20ごろ登頂。

 

 頂上からの眺め。秩父の街が山と山の間に広がっているということがわかって結構面白い。ちなみにこの下はピラミッド状の石灰石採掘場なので、

 

 頂上にはこういう看板があるし、

 

 途中の道には所々にこういう看板もある。

 さて、登るべきところは全部登ったので、後は下るだけ。今日のやる気は全て使い果たした。

 

 駅はこっちださっさと帰ろう(15:10ごろ)。

 

 と、油断しくさっていた登山者を迎える長者屋敷の杉林。

 

 人間用いろは坂とでもいう感じで、細い道がつづら折りになっていて歩きにくい上に単調でひたすら辛かった。今回の登山で一番つらい場所だったかもしれない。

 

 15:30ごろに長者屋敷を抜ける。たった20分程度だけど、なんか1時間くらい歩いてたような気がする。めっちゃしんどかった。

 

 沢があると降りてきた感じがしてとても嬉しい。

 

 ここから先は川沿いに林道を駅まで歩いていく。途中で落石のあとがあったり、猿がいたり、

 

 なんかでっかい崖があったりする。このへんは鍾乳洞なんかもあるらしい。

 

 16:20ごろ駅に到着。ここから寄居駅まで帰る。

 

 寄居駅にはそういえばヤマノススメのポスターなんかもあった。

 

 武甲山で採掘された石灰石は、鉄道によって輸送される。

 

 この日も前回とほぼ同じような格好での登山。今回からヤマノススメで得た知見を元に軍手を持っていった。岩によじ登ったりする場面も結構あったので、これは持っていって正解だった。

 山登り結構面白そうだから、そろそろなにかちゃんとした道具揃えてもいいかなと思い始める。

 

長くなったので今回はこのくらい。気が向いたらまた続きを書くかも。